角鹿の浜・田結の浦 

古来角鹿(つぬが)といわれ大陸との交易の開けた港 角鹿の浜は敦賀市の海浜の事 角鹿津は現在の敦賀港の事 江戸時代からの天然の良港として北前船で栄えた 明治になると敦賀港の重要性に目を付けた政府は神戸と敦賀を結ぶ鉄道構想が持ち上がり明治15年にはすでに鉄道が開通した そして明治29年には特別輸出港に指定され明治32年には外国貿易港に指定された  明治35年には敦賀ーウラジオストック日本海命令航路が開設さ45年には新橋ー敦賀間に一等寝台列車を連結した欧亜連絡交際列車を走らせシベリア鉄道と接続させた始発駅となた こうした重要な港からして明治40年には横浜・神戸・関門と共に第一種重要港湾に指定された と言う歴史を持つ

越の海の 角鹿の浜ゆ 大船に 真梶貫きおろし いさなとり 海路に出でて あへきつつ
 わが漕ぎ行けば 丈夫の 田結が浦に 海未通女 塩焼くけぶり 草枕 旅にしあれば 独りして
 見る驗なみ 海神の 手に巻かしたる 玉襷 懸けてて偲びつ 大和島根を 
  
 万葉集長歌 巻3-366   笠 金村

越の海の 手結が浦を旅にして 見ればともしみ 大和偲びつ       万葉集 巻3-367   笠 金村