『街道をゆく』の著者司馬遼太郎氏の云う『懸想と征夷』の陸奥東北は古来憧憬の歌枕の地ながら有史以来今次の敗戦にいたるまで差別と冷遇の連続でもあった。それは戦前の文部省発行『国體の本義』『国史美談』『国史概説』等にもある通りだ。昨今ですらエリートサラリーマンは東北なら北海道札幌への転勤を望む者もいるし、極め付きは昭和63年大阪商工会議所会頭佐治敬三氏(サントリー社長)の無知なる暴言である。『仙台遷都などアホな事を考える人もおるけど・・・東北は熊襲の産地、文化程度も極めて低い』。このように日本人の深層にある心理と歌枕という憧憬の地を合わせえ持つのが陸奥東北だ。
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大墓公 阿弖流為
悪路王
陸奥・蝦夷への蔑視と偏見は阿弖流為
をして悪路王とも呼んだと言う
(陸奥東征の武神常陸鹿島神社所蔵)
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近隣諸國の歌枕
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