おもへども いはでの山に 年を経て 朽ちや果てなん 谷の埋もれ木    千載和歌集 藤原顕輔
人知れぬ 涙の川の 水上は いはでの山の 谷の下水             千載和歌集 藤原顕昭

知られじな 絶えず心に かかるとも 岩手の山の 峰の白雪
        続古今和歌集 皇后宮内待
陸奥に 吾きてみれば ことのはに えやはいはでの 峰の白雪           ひとよばな 海量

ものをこそ いはでの山の 敦公 人知れぬ音は なきつつぞふる             斎宮御集
おもふこと 岩手の山の 山人の 朽ちぬ袂や 谷の埋もれ木            寂身集 寂身法師

岩出山 いはでながらの 身の果ては おもひしことと たれか告げまし     古今和歌六帖 人まろ
 岩出山 あけてみれども かひもなし 有明の月は 名のみなりけり     故右衛門督君達度謎歌合せ

いかにせん せけどもあまる 袂かな 岩での山の 谷の川水                後鳥羽上皇
問へば名を 岩手の岡とも 知るべきを 奥の不尽とは これを云はまし      西行

くちなしの 色とぞ見ゆる 陸奥の いはでの岡の 山吹の花        江師集 大江匡房
春くれば 岩手の岡の 関守は 花にまかせて 人をいさめず      経盛集   平 経盛
  
                          岩出の山                
     

追分の碑 
巌鷲山
(岩手山)と彫られている 右の小さい碑は文化4年(1807)・大きい方が安政3年(1856)のものである
 右鳥居の下にある

滝沢村別れにある岩手山神社の大鳥居  
ここで左柳沢から岩手山へ行く道(県道278)と右秋田鹿角へ行く(国道282)との追分だった 滝沢村にあり現在も地名もバス停も単に別れと云う
  大昔は国道4号線は此の鳥居の下を通っていたそうです