陸奥に ありといふなる 名取川 無き名取りては 苦しかりけり 古今和歌集 壬生忠岑
名取川 瀬々の埋もれ木 あらわれば いかにせむとか 逢ひみそめけむ 古今和歌集 詠み人知れず
名取川 岸の紅葉の 映る影は おなじ錦を 底にさへしく 山家集 西行
偽りの 思はぬほかの 名取川 浮き名とどむな 瀬々の埋もれ木 順徳天皇
名取川 やな瀬の浪も 騒ぐなる 紅葉やいとど よりて堰くらむ 新古今和歌集 源 重之
名取川 幾瀬か渡るや 七瀬とも 八瀬とも知らず 夜し来るしかば 風俗歌
嘆かずよ 今はた同じ 名取川 瀬々の埋木 朽ちはてぬとも 新古今和歌集 藤原良経
埋もれ木の さてや朽ちなむ 名取川 あらわれぬべき 瀬々は過ぎにき 新後撰和歌集
あさましや 逢瀬も知らぬ 名取川 まだきに岩間 もらすべしやは 金葉和歌集 前斎宮内侍
ありとても 逢はぬためしの 名取川 朽ちだに果てぬ 瀬々の埋木 新古今和歌集 寂蓮法師
うき身世に しずみはてたる 名取川 また埋木の 数やそふらむ 続後饌和歌集 藤原尹長
いかなれば 浮名ばかりの 名取川 逢瀬はよそに 聞きわたるらむ 続千載和歌集 大江広茂
名取川 春の日数は あらはれて 花にぞ沈む 瀬々の埋木 拾遺愚集 藤原定家 |
平成23年3月11日東日本大震災による災害復旧工事で閖上の堤防工事の完成の碑が堤防に埋められていた 名取河口の町閖上港は昔は名取の浜と云われていたがある日漁師が海底から黄金に輝く11面観音像を引き上げた所が今の閖上の地という ゆり上がった所から閖上と名ずけらた ご神体は高舘山(名取の山)に祀ったと言う それを名取老女が熊野三社に合祀したという伝承がある |
名取川
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